赤レンガのベヒシュタイン工場 その10
ドイツの食事は質素であった。ドイツでおいしかったのはビールとソーセージ。
どこの案内書にも書いてあることだが、その通りだった。
ベヒシュタイン工場での昼食は契約している弁当屋から配達されたもの。
予約弁当の値段に上と並があった。並を注文していたので少々がっかりだった。
日本の食事は栄養のバランスを一回の食事ごとに考えて色とりどりだ。
しかし、ベヒシュタインでの昼食は違った。どうも一週間で栄養バランスを考えているようだった。ある日は全部ジャガイモ!!次の日は全部きゅうり!!そして次の日は全部ハンバーグ。
弁当箱の中が全部きゅうりの日は目が点になって、とても悲しくなったっけ。
故 杵淵直知さんの書簡集「ヨーロッパの音を求めて」で、心に残った言葉「味の素を送ってくれ!」「大々大至急、味の素を送ってもらいたい。」を思い出してしまった。