ピアノが語ってくれたもの-その33
洋の東西
A. 使用言語を聴いて感じて、そのリズムを持つことが重要ですね。
Q.リズム、つまり、アクセント位置の違いですね。何か良い訓練法はありませんかね。
A. 機会があるごとに、フランス語やドイツ語をラジオやテレビで聴くことでしょうね。
話すことができなくとも、意味が分からなくても良いから。
ニュースとかの言葉は硬いから、映画が良いかもね。
その、リズムに慣れ親しむことでしょう。ピアノの音づくりにはそれで充分でしょう。意味を込めるのは演奏者の役割ですから。
それから、誤解していただきたくないのは、決して西洋の言葉が優秀で日本語が劣っていると言うことではないと思います。現在多く演奏されているクラシックのピアノの音作りに向いているかどうかが、ポイントですから。
もしかしたら、モーツァルトやベートーヴェンに並ぶような天才的作曲家が日本から出て、日本語で語るピアノ曲を発表してくれたとしたら、100年後は「ピアノは日本語ユニゾンに限る」と世界の人々が感じるかもしれません。その時は、青い目の若者に日本語ユニゾンを教えてやりましょう。まだ、生きていれば・・・。(笑)
Q.日本の演奏者もこのリズムの違いには苦しんでいるのでしょうね。
A.そうかもしれません。しかし、東西の違いを克服した先には、苦しんだ人のみが到達できる両面の良さを表現する喜びもあると思います。