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鍵盤初動の重さは? ピアノが語ってくれたもの-その19

blog_import_501d3c40efb09ピアノが語ってくれたもの-その19
ハンマー重量のジレンマとフェルトの採用
Q.なるほど、フェルトの質の重要性は分かりました。それでは、フェルトを採用した理由を具体的に説明出来ますでしょうか。
A. ピアノは最低音のラが27.5Hz、そして、最高音のドが4186.009Hz(実際はインハーモニシティーの影響で若干広がります)までの音域をカバーします。人の可聴範囲のほとんどを1台の楽器が鋼鉄製(最近はステンレス製も登場)の弦振動音をハンマー打弦によって出す。それがピアノであるわけです。
Q.この周波数範囲は、かなりスゴイことですよね。
A. そうなんです。もともと、かなり無理もあるわけです。この範囲の周波数をカバーする為の理論上のハンマー重量は、現在の一般的なピアノのハンマーの最低音では5倍くらいの重さ。最高音では半分くらいの重さが理想だそうです。
Q.でも、そんなことしたら、全体のタッチの主さバランスが低音側と高音側でかなり不均等になりますよね。
A.その通りです。低音部がとてもとて~も重~いタッチのピアノになるでしょうね。また高音部は音にパワーがなく鍵盤の戻りが悪くなるかもしれません。このジレンマの解決案にフェルトの使用でチャレンジしたのが、フランスの「パープ」というピアノメーカーです。つまり、初めてハンマーにフェルトを採用したわけですね。

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