ハンマーヘッド ピアノが語ってくれたもの-その18
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最終更新日:2019/08/15
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ピアノが語ってくれたもの-その18
フェルトハンマーが語るピアノキャラクター
Q.フェルトハンマーのメーカーにはドイツやイギリス、日本に有名メーカーがありますね。
A. ピアノメーカーがハンマーを選択する場合、重さ、フェルトの質、形状そして価格が指針となります。量産型ピアノの場合は、コストダウンを優先しますから、価格が重要になるでしょう。また、セールストークを優先するならばヨーロッパの有名メーカー(例えばレンナーやアーベル)を使用したことのみを誇張するでしょう。
こだわったピアノメーカーの場合、フェルトの質を重視し、ピアノキャラクターにあった大きさ(重さ)や形状を作れるハンマーメーカーを吟味して注文します。また、一流メーカーは届けられたハンマーを再び自社で検品し、半分を返品するくらいの念の入れようです。それくらいハンマーの材質、重量、形状は「求める音」にとって重要な部分なのです。
フェルトの材質は整音作業の良否にかかわり、重量は打弦時の接弦時間にかかわるでしょう。また、形状は弦設計における弦の反発力の性質に関わる部分でしょう。
Q.太鼓をバチで打った時に音は太鼓から出るのか?バチから出るのか?と冗談みたいな議論もありますものね。(笑)
A. そうですね。拍手の音は右手?左手?(笑)
太鼓の場合は人の手首の返しによって打音を調整できますね。たたく位置も変えられます。ピアノの場合は位置は変わりません。それだけにフェルトの質が重要になります。最終的に調律師が整音(発音作業)を行い打弦時のハンマーの接弦時間を調整するわけです。その作業にしっかりと答えてくれるフェルトの腰や弾力、堅さ、繊維の絡み具合の持続性が必要なわけです。
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