ノアンのサロンにあるショパンが暮らしていた当時のピアノ ピアノが語ってくれたもの-その2
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最終更新日:2019/08/15
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ピアノが語ってくれたもの-その2
耳がものさし
Q.「整調とは演奏者の自己芸術表現のためのパートナーとしての基礎づくり」と以前の資料で表現されていましたね。整調の最終目的はタッチと音を良くするということですよね。
A.はい。そうだと思います。私が18年前当時西ベルリンのベヒシュタインピアノ工場で学んだことで、最も価値があったと思えるのは、「耳がものさし」だと確信できたことです。建前ではよく聞く言葉でした。しかし、肌で感じたことは当時の私にはとても重要でした。とてもうれしかった。「そうだよ。楽器だから何よりもまず音が命でしょう。」とね。ただ、それは恐ろしいことでもありました。私の顔の両側についている耳が出発点であり終着点であるから。これって本当に恐いことですよ。例えば、ピアノはヴァイオリンに比べて部品が非常に多いですね。だから調律師は、均一にする反復作業にエネルギーを使い果たしちゃう。その先に演奏者にとって重要なタッチや求める音があるわけです。何時間も行った作業の結果、「音はどうなったの?」こうなると整調という言葉ではくくれなくなってきますでしょ。
Q.当然、楽器自体のクオリティーや整音、調律。部屋の音響や管理、使用状況も影響してきますね。
A.そうですね。それらを仮に出来たこととして考えましょう。演奏者と調律師の求める音も同じだとして、目的は一致しているのにアプローチが異なるという疑問、違和感かな?を感じてきました。(続く)
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