セーヌ ピアノが語ってくれたもの-その5

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鍵盤はカートリッジ?
Q.調律師の意見の中に「整調全項目を行なうとすると一日では終わらないし、鍵盤ならしを完璧にやってもほとんどタッチは変わらないので、ファイリングとハンマー接近・スプリング調整ぐらいしかやっていない。」というものがありましたね。
A. そうですね。気持ちは分かります。しかし、鍵盤ならしを完璧に行なったら、一見タッチに大きな変化がないようでも、演奏者の出す音は劇的な変化をします。
Q.タッチの信頼性が増すことで演奏表現の幅が増えると言うことですね。
A. そうです。たとえですが、ピアノをひとくくりでとらえず、調律師の作業も含めて3つに分けて考えてみましょう。
1. 鍵盤部分(キーベッド・オサ・フロント&バランスピン&キャプスタン等の摩擦調整)
2. アクション部分(ウィッペン・ハンマーのからくり・同時打弦・整音等)
3. 本体部分(ボディー・調律・ダンパー・ペダル等)
特に鍵盤部分はオーディオで言えばカートリッジでしょう。アクション部分はアンプ。本体部分はスピーカーに例えられるでしょう。
Q. なるほど、じゃあ、ピアノの弦はヴォイスコイルかな?(笑い)
A. (笑)そうでしょうね。オーディオでアンプやスピーカーをいくら良くしても針がトレースしなければ奏者(レコード)の意志はしっかり伝わってこないわけです。鍵盤調整こそ音の入り口で最も重要な部分といえるでしょう。

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