*

■輸入ピアノ アップライトはグランドの廉価版か?

公開日: : 最終更新日:2020/06/15 おすすめ総集編, おすすめ記事, ブログ

Website_WH.jpg・輸入ピアノ アップライトピアノとグランドピアノは目的が違う
アップライトピアノは高さがあります。ケースは勿論のこと、弦や響板、鉄骨も全て縦(垂直)に立てられています。グランドピアノはケース、弦、響板などが全て水平に張られています。それぞれにメリットとデメリットがあります。
一般的に日本ではアップライトピアノはグランドピアノの廉価版として制作されており、「初心者やアマチュアが弾くもの」「グランドが置けないスペースに置くもの」と認識されています。たしかに量産タイプの楽器にはアップライトとグランドで材料や製作時間、音色、タッチいずれも品質に開きがあります。時々結婚式場などの広いスペースにアップライトが演奏用に置いてありますが、実際に演奏してみるとそのスペースの広さも関係してかダイナミックレンジが極端に小さく感じ、音色の変化もごく僅かしか感じられないこともままあります。
しかし輸入ピアノの場合は少し事情が変わってきます。ヨーロッパのピアノ作りの考え方ではアップライトは決してグランドピアノの廉価版という位置づけではなく、芸術を奏でる楽器として機能を十分に果たしながらグランドとは別の「愉しみ方」を追求しています。

D_274・輸入ピアノ グランドピアノの目的
グランドピアノは弦から響板で増幅された音が天井方向に飛びます。そして斜めに開いた大屋根に反射し、音は客席の方へ飛んで行きます。つまり音の指向性は演奏者の方ではなく客席の方を向いています。演奏会用のピアノの殆どがグランドピアノであるのはここに理由があります。また現在の多くのメーカーは放射状の支柱を採用していますが、これはグランドの音量増幅に一役買っています。低音弦側から放射状に取り付けられた支柱は、ピアノ全体にねじりの力を加えており、側板に大きなテンションを掛けています。木材は強い力で曲げられると密度が増して音の伝達率が高くなり、エネルギッシュでダイナミックな音となります。他にも響板の工夫や鉄骨を鳴らす発想など様々な工夫がありますが、概してグランドピアノは客席の遠くまで音を飛ばすことの出来る工夫がなされています。

62・輸入ピアノ アップライトの目的
  安心してください。一流と言われるヨーロッパのピアノメーカーはアップライトにもグランドピアノと同じように職人が魂を吹き込み、手作業で一台一台丁寧に製造します。職人は手作業の中で木材や金属の音を聴き、メーカーが持つ独自の音色のコンセプトに従って音を作っていきます。そのため形状やアクション機構の精密さに違いはあれど、ヨーロッパ製アップライトはグランドピアノと遜色のない音色を醸し出すことが出来るのです。
 アップライトピアノは響板と演奏者が向かい合う形となります。そのため響板で増幅された音は演奏者側に返ってきます。アップライトはこのように音と演奏者が直接向き合い、音と対話しながら音楽を作ることが楽しめる楽器です。グランドが演奏者の心を音色という媒体を通して第3者とコミュニケートすることを楽しめる楽器だとしたら、アップライトは音を通じて自分や楽器との対話を楽しめるピアノと言えます。
 音との対話を楽しむという事は、自分自身を楽しむという事でもあります。よく欧米人が会話の中で「enjoy yourself」というフレーズを使うのも、自分自身の享楽を愉しむことが人生の豊かさに繋がるという価値観からきているのかもしれませんね。

ベヒシュタインピアノの技術的背景

ベヒシュタインハンマーヘッドの製作

その後のお付き合い:アフターケア

ベヒシュタイン新品ピアノと中古

デジタルピアノはピアノ?

輸入ピアノ 国産との違いと特徴

輸入ピアノ 音色が変化する面白さ

輸入ピアノ 音色の方向性

素敵なピアノレッスン

ピアノが語ってくれたもの 全41

パッサージュメニュー

pick-upおすすめ記事

イベント情報

ブログ

パッサージュ動画

おすすめ記事

関連記事

「ピアノが語ってくれたもの」シリーズ1 その1~41

以下の文章は(社団法人)日本ピアノ調律師協会 会報No.117・118(2002年)に投稿された文章

記事を読む

森の音楽会 ピアノが語ってくれたもの-その40

ピアノが語ってくれたもの-その40 刃物研ぎ Q.そう言えば、27年前の別科調律専修、最初の実習

記事を読む

スタインウェイ 工具たち ピアノが語ってくれたもの-その35

ピアノが語ってくれたもの-その35 スタインウェイの整音 A. もう、17年くらい前になります。

記事を読む

リスト ピアノが語ってくれたもの-その38

ピアノが語ってくれたもの-その38 「江戸っ子」は3代目? Q.教えてもらうより、自分で発見する

記事を読む

オルセー美術館 ピアノが語ってくれたもの-その4

ピアノが語ってくれたもの-その4 弓 Q.本来、ピアノとオルガンを除いて自分の楽器の調律は演奏者

記事を読む

C.BECHSTEIN millenium116K の納品に行きました。

プレイエル P-115 Chippen 入荷しました ピアノパッサージュ

木目調のピアノが見たい! 輸入ピアノ アップライト 試弾会 開催中

ペトロフ P159 Bora マホガニー艶出し 2017年製 ピアノパッサージュ

「男のコンサート」Vol.45  2023年2月19日(日) 開演13:00 入場無料要予約!

安井耕一&雁部一浩 特別座談会 ~真実の音を求めて~ 2023年2月4日(土)16:00 音楽講座 第2回

C.BECHSTEIN concert8 納品しました。

C.BECSTEIN A114 の納品に行きました。

ベヒシュタイントーンシリーズ Vol.4 『アップライト』の魅力と可能性 ベヒシュタイン&ホフマン

サロン予約された方々へのご連絡 サロン・ド・パッサージュ臨時改正

NY STEINWAY&SONS M170 の納品調律に行きました。

輸入ピアノ購入のためのメール講座 全10回 受付無料配信中!

C.BECHSTEIN 12n 輸入ピアノ ピアノパッサージュ

C.BECHSTEIN アカデミー A.114 Compact 貴重なウォルナット 新品入荷しました。 輸入ピアノ ピアノパッサージュ

C.BECHSTEIN Contur118 新品入荷しました。 輸入ピアノ ピアノパッサージュ

C.BECHSTEIN Mod.K-158 黒艶出 1988年製 輸入ピアノ ピアノパッサージュ

ベヒシュタイン L-165 輸入ピアノ ピアノパッサージュ 入荷しました

C.BECHSTEIN classic118  ウォルナット艶消しの納品立会に行きました。

ベーゼンドルファー170 の納品に行きました。 

ベヒシュタイン B203 ローズウッド入荷しました。

STEINWAY & SONS New York M170 の納品に行きました。 

「ピアノが語ってくれたもの」シリーズ 2 ピアノの響板特性とハーモニー調律 その1~その48

「ピアノが語ってくれたもの」シリーズ1 その1~41

『ベヒシュタイン技術者の会』に向けて ベヒシュタイントーンシリーズ Vol.3 ピアニストが一言『タッチ』と表現したとしても・・・

No.0 6本脚 ピラミッドマホガニー艶出 輸入ピアノ ピアノパッサージュ 

ペトロフ 124 ウォルナット艶消  1979年製 輸入ピアノ ピアノパッサージュ

GROTRIAN 200 1929年製 輸入ピアノ ピアノパッサージュ

展示ピアノ「 UP・GP・価格別」

お求めやすい“W.ホフマンVision V2”が、ベヒシュタイン・ヨーロッパから新登場!

素敵なお仕事 人生に前向きになりより幸せになる能力を身に付ける方法 ピアノレッスン

C.BECHSTEIN M-180 貴重クラシックモデル復刻版 輸入ピアノ ピアノパッサージュ

C.BECHSTEIN-L165の納品立会に行きました。

→もっと見る

PAGE TOP ↑