赤レンガのベヒシュタイン工場 その16
ピアノ整調の大親方とパチリ!!
このマイスターがOKを出さない限り、工場のピアノは次の仕上げセクションに行かない。ピアノのタッチと音は相互関連性が高いのだ。
時代はまだ動き出す以前、ウィッペン(ピアノアクションの鍵盤とハンマーを連係する部品)はシュワンダー式だった。指に当たりの良い奥行きのあるタッチを求めていらしたようだった。
そういえば、私の整調作業をしている隣では、トルコ系の力持ちのおっちゃんが仕上がったピアノの出荷の梱包作業をやっていた。当時はまだダンボールではなく木枠梱包だったなぁ。
作業をしている私の肩を突然グッとつかむ!
何事かと思いきや、梱包するグランドピアノを起こす作業の手伝いをさせられた。
セイ・ノー・ヤー!!(アイン・ツバイ・ドライ!!)
その後、味をしめたおっちゃんに何度も呼ばれたっけ・・・