スタインウェイ 工具たち ピアノが語ってくれたもの-その35
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最終更新日:2019/08/15
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ピアノが語ってくれたもの-その35
スタインウェイの整音
A. もう、17年くらい前になります。当時、ピアノの音づくり、特に整音作業を研究していた私は、スタインウェイのグランドピアノを知人より思いきって購入することにしました。コンサート会場ではちょくちょく調律していたわけですが、研究にはいろいろ実験するため、必要性を感じたからです。お休みの日は、一日中触って、遊んでいました。
3か月位経ったある日、「あれ、スタインウェイの発音はこれかな?」とやっと、あるイメージが芽生えて来ました。その時はうれしくてうれしくて、三日くらいは雲の上を歩いている気分でしたねぇ。(笑)
Q.スタインウェイはローテンション&ハイインハーモニシティーの典型的楽器でしたね。
A. そうです。弦の緊張度は比較的低いわけですから、フェルトハンマーの選択は他社と比較すると大きめになるでしょう。また、特に中低音は整音作業の中の第1整音と呼ばれる部分、フェルトにクッションをつける作業が重要になります。そのため、それにより対応できるハンマー形状として、卵形より菱形に近いものを採用する傾向がありますね。
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