杵さんちのグロトリアン その3  鍵盤修復中

四谷杵さんちのピアノ
修復中
アブストラクトをキャプスタンに変更したのは杵渕さんなのかしら?
20世紀初頭のグロトリアンは鍵盤の研究もかなり進んでいた事が随所に伺われ勉強になります。

そういえば・・・
お部屋のお片づけをしていたら、古いカセットテープがたくさん出てきました。
その中に、日本ピアノ調律師協会(ニッピ)関東支部主催の1977年3月6日「杵渕直知」さんの講演録音が見つかりました。会場は当時の東京音大ホールをお借りしたようで、ニッピが法人化して4年弱くらいでまだ全国の総会員数は1700名弱くらいだったようです。

ニッピの歴史

開催挨拶が当時の会長『田中信男』社長で、そのお声がとても若々しい。
田中社長のまるで噺家のような見事な江戸弁が懐かしかったですね。
法人化後の3年間は地方のピアノを修復する文化事業をやってきてひと段落、初めての技術講演会のようでした。この活動一つ一つが優秀なピアノ調律師の将来につながって行くという信念。
当時、具体的な技術をオープンに伝えることなど一切なかった時代です。この会を開催するまでの並々ならぬ苦労が垣間見える思いがしました。
田中社長とはイイノホールでお手伝いをしましたが、コンサート終演後、ほとんど新橋たまに銀座で飲んでカバン持ちだった私は愛車ワーゲンシロッコの運転手で首都高7号線からご自宅までお送りする流れでした。ご自宅でビールをいただきその後3時までいろいろ話が聞けました。聞きながら居眠りってことも多々ありましたが・・・。
NHKで1980年に放送されたドラマ 四季~ユートピアノ~
主人公の師匠でベテラン調律師「宮さん」を演じた宇都宮信一さん。「宮さん」の妹さんとご結婚された田中社長。
「宮さん」の長男の宇都宮誠一さんと三男の宇都宮謙三さんは義理の甥っ子に当たります。
私共夫婦の仲人も快く引き受け頂いた田中社長。どことなく愛嬌があってとてもとても大きな潔い人でした。
杵渕さんがニッピから依頼された講演テーマは『コンサートチューニングに於けるその技法とエチケット』これも今更ながらいろいろと勉強になります。
大正生まれの両巨匠そろい踏み。貴重な録音です。
それから、辻文明さんの技術レクチャー全4時間も見つかりました。
芸大ホールで行われたハンブルグスタインウェイ研修会や
ベーゼンドルファー工場長のカンパさんの研修会等々。
こりゃもう社内勉強会をやらなくっちゃ・・・。

杵さんちのグロトリアン その1

杵さんちのグロトリアン その2

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