ルーブル美術館 ピアノが語ってくれたもの-その3

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異なるアプローチ
Q.アプローチと言うと?
A. 例えば調律師の立場は、ピアノというハードと演奏者というソフトの間に位置すると思われるのですよ。修業時代、主に学んだのは当然ながらハード側からのアプローチが多かった。ピアノの弦設計やインハーモニシティー。適材適所、部品の製造及び修理方法などです。また、有名メーカーの製造方法や整調作業方法、使用工具等も学びました。修業時代の記録ノートを読み返してみると、ここまで教えてくれていたんだと改めて感激したくらいです。
Q.それだけ忘れてしまっていた?(笑)
A. はい。経験が浅いと教えられていても理解できないってことが多いことに気がつきましたね。もちろん、ハード側からのアプローチは調律師にとって最も価値のあることでしょう。
その後、音大やホールで仕事をするようになって、ピアニストや音大生と交流を深めるうちに、彼等は調律師にいったい何を期待しているのかを考えさせられましたね。
Q.ほう?それはいったい何でしょうか?
A.一言で言うと、奏者は調律師の作業に楽器の全能力を引き出すことと、全体のバランスをとることを期待されていました。言葉で言うと簡単ですが、どこまでも次元を求められるかを考えると、きりのない世界ですね。基本的に演奏者のハード的なアプローチは鍵盤を押すエネルギーとしてピアノに入って音として耳や振動として再び指に戻ってきます。つま先やお尻にフィードバックする方もいらっしゃるかも?(笑)
しかも、それ以前に楽譜や演奏表現というソフトが存在するわけでしょう?
(続く)

ピアノが語ってくれたもの

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