■プレイエルとベヒシュタイン -1

プレイエル展示中

ショパン生家のショパン像・プレイエル
 プレイエルは1757年生のイグナツ・プレイエルによって創業されたフランスのメーカー。イグナツ。プレイエルはハイドンの音楽を師事し、自身も音楽家でした。最初にプレイエルの名前を冠したピアノが作られたのが1807年。工場にはサル・プレイエルというコンサートホールがあり、ショパンのパリでの最初のコンサートはここで行われました。ショパンはその後プレイエルという楽器をこよなく愛し、彼の多くの名曲がこの楽器によって生み出されてきました。
 音は歯切れ良く分離感に優れ、細かい音のニュアンスの隅々まで感じやすいのが特徴ですが、音色はラテン系の明るい音です。ショパンの曲は憂鬱で暗いイメージのものも多く、また彼の生涯も決して明るいものではなかったですが、このプレイエルの音を生涯の伴侶としていました。人生の様々な試練や祖国を憂う気持ち、フランスでの様々な人間関係で暗く沈みがちだったショパンにとって、この明るくデリケートなニュアンスまでも表現してくれる楽器の音が、何よりも気持ちを落ち着けてくれるものだったのかもしれません。

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