このピアノ スタインウェイの1866年のカタログに載っているらしい、「ブードワー・ピアノ」に外装が非常に似ている。サイズが大きめだが・・。
脚を容易に本体から取り外す事が出来る所も同じだ。引っ越しの多い都会ニューヨークで完璧なピアノとなったらしい。
スタインウェイ・ジャパンに調べていいただいた所では、1865年にマイアミ市に納品までは調査できた。月日や顧客名は資料が古く読み取れなかったらしい。おそらくニューヨークからフロリダ半島まで船で運ばれただろう。
1865年と言えばスタインウェイシステムの立役者、テオドール シュタインヴェーク(セオドア スタインウェイ)がニューヨークに渡った年だ。
名著「スタインウェイ物語」によれば、セオドアはそれまであまり造られていなかった、スタインウェイ社製アップライトを、ニューヨークの住宅事情等から今後の需要を予測し、アップライト職人も一緒に連れてきたらしい。
記念すべきスタインウェイなのかもしれない。夢と想像はどんどん膨らむのだ。