ピアノが語ってくれたものシリーズ ピアノの響板特性とハーモニー調律 その9 ピアノのルーツ
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最終更新日:2020/10/23
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ピアノが語ってくれたものシリーズ ピアノの響板特性とハーモニー調律 その9
ピアノのルーツ
ピアノの歴史、ルーツを探ると、南ドイツウィーン派とイギリスフランス派に分かれることはご周知の事と思います。
使われていた地域、言語の違いもあるでしょう。
それらは知れば知る程、求めているタッチ感やボディー構造にも大きく影響を与えています。
クラヴィコードとチェンバロのどちらの影響を強く受けているのかを実感出来ます。
また、創業者のタイプにも少なからず影響されていると思います。
多くは家具職人でしたが、オルガンやチェンバロ制作者、音楽家、楽器店主の場合もありました。
彼らがどこで育ち学んだかによって、そのDNAが明らかに残っているとピアノから感じることが多々あります。
天性の耳を頼りに多くの人やピアノから学び実直に作り上げていったメーカーや、文化を重んじ試行錯誤の中で職人が執念で徐々に進化し伝統のピアノトーンを仕上げていったメーカーもあります。
新天地で既成概念を取り払い、天才科学者の助言を取り入れて物理学的アプローチによる試行錯誤で仕上げていったメーカーもあります。
そしてそれを出発点にして、それぞれのコンサート現場で演奏者や観衆の要望や協力によって一体となって育まれたのだと思います。
カーレースF1のような感じだったのでしょうね。
ピアノの場合、レギュレーションはなかったと思いますが、コンサートやリサイタルで使用され続けてきたメーカーは耐久力やアクション性能も向上し、それぞれの個性的な魅力がより洗練され、お互い競い合って今日まで来たのだと思います。
由来するボディーの部材・構造の違い、弦設計や響板部分音特性の違い、アクションやハンマー特性の違い、そして調律師の技量等が関与してくると、ピアニストの個性、ホールの響き、観衆と相まって可能性はミクロの無限に進んで行った事でしょう。
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