ベヒシュタイン
フランスのプレイエルやパープピアノ工場でイメージと製作技術を学んだカール・ベヒシュタインはドイツ・ベルリンでピアノ製作を開始する。
ヨーロッパの伝統を継承しイメージ優先のピアノ製作のようだ。
そのため、一般的理論やテクニックが通用しにくい部分もあり、調律技術者には非常に難解な部分の多いピアノである。
ベヒシュタインの音作りは通常以上の技術者と演奏者の楽器への理解があって初めて成り立つようだ。
ベルリン子の音楽イメージに対してのチャレンジ的楽器なのだと思う。
弦のテンションは高くインハーモニシティーも高い。
近年グランドピアノは総アグラフからカポダストロバーに変更されたが弦設計は基本的に以前のままである。
ベルリンフィルに共通する透明感と艶のある音色は印象派を指向する。
ハイテンションの弦振動は部分音が整理された気品の高い音色はドビュッシーやリストが向いているかも。
近年アップライトの評価も高い。
出会いは国立音楽大学の合唱教室でコンサートモデルE型だった。その後当時の西ベルリンの工場で研修に行くことになる。