ピアノが語ってくれたものシリーズ 低音域の謎 響板インハーモニシティー
ピアノの響板特性とハーモニー調律 その2 低音域の謎 響板インハーモニシティー
f0周波数に近いKey音の特徴
f0周波数に近いKey音の特徴は、弦振動における部分音構成の中で、弦インハーモニシティーの影響が
「特に第一部分音(基音)において少なくなる」ことです。
理由は響板f0周波数と弦振動周波数が仮に同期(一緒に振動)した場合、駒やアグラフ位置での弦の屈折があまり発生しないからだそうです。
つまり、弦両端(特に駒側)がほとんど曲がらない状態で音が出ているという事になります。
現象として第1部分音が顕著に数セント下がり、ベビーグランドに至っては何と10セントも低く出るデータもあるそうです。
高次部分音はそれほど影響なく第1部分音だけが下がる音、言い換えれば、第1部分音を基準にすると高次部分音が高くなる傾向にあるKeyの存在とは、現実にはどういう現象でしょうか?