ピアノが語ってくれたもの-その10
使用状況のスタイル
Q.ピアノのおいてある部屋の響きにも音は影響されますものね。
A. そうですね。音響、使用時間、目的、使用年数、経年変化等ピアノは刻々と変化します。ある部分は楽器として成長するでしょうし、ある時期を超えれば消耗します。経験上、音大などの使用頻度が高いピアノは保守の時間や各部分の耐久性の違いから作業の優先順位は多少変化します。ピアノ管理者の啓蒙活動も調律師の重要な役目でしょう。
Q.湿度管理やエアコン等は管理者によく説明しておかないといけませんよね。
A. そうですね。環境整備は所有者の責任とはいえ、調律師のアドヴァイスが非常に重要になります。また、消耗具合をみながら、使用目的や使用時間を考慮にいれて、作業をします。使用状況によって若干作業内容や優先順位、時間配分を決めるわけです。