ピアノが語ってくれたものシリーズ ピアノの響板特性とハーモニー調律 その18 これまでのまとめ
ピアノが語ってくれたものシリーズ ピアノの響板特性とハーモニー調律 その18
これまでのまとめ
これまでの内容をまとめると、
形あるもの、実在のピアノには必ず固有振動等の特性が現れる事。
特性が弦設計や響板のサイズ、形状、材料等によって左右される事。
個体差がある故に調律師の修業時代、調律学校や養成所で学んだ理屈、技法のままでは限界がある事。
内在する副産物を生かしながら改良、発展してきたピアノには、ある意味人類にとっての自然界の恵とも言える魅力と感動(独特のトーンとハーモニー感)がある事。
大型より小型のほうに特性が強い出る傾向にある(クセが強いんじゃ~)。だからこそ魅力的・個性的なピアノは多く、調律師による現物合わせの技量がとても必要かつ重要な事。
となります。
多くのピアノファンに喜んで頂く為に、また、成長過程のお子さんに、本物のピアノから奏でられるハーモニー感や響きの喜び、多くの恵と共に感性を育んで頂くためにも、これからの時代、我々調律師はピアノの個体差をしっかりと理解した上での羅針盤と技術が、特に必要になると思います。
長い間おつきありありがとうございました。
ここで、一旦終了いたします。
後編にあたる、その19~48は2021年4月の連載予定になります。
そこでは調律における具体的な実践法もお話ししたいと思います。
後編テーマ一部
・音の本質に迫る『響きの世界』
・音とリラックス効果の世界
・教会の建築構造と音響効果
・人が感じる能力「差音」(さおん;difference tone)の正体
・教会とパイプオルガン
・平均律の響きは汚いの?
・弾む(柔らかい)調律と弾まない(硬い)調律
・ピアノは打楽器・弦楽器?
・理論の平均律とピアノの平均律(equal temperament)の微妙な違い
・ポリフォニー楽器としてのピアノ調律実践
・ピアノはだれのためにあるの?
それでは、またお会いしましょう。
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