グロトリアンの調律に行った。

62fdd8c7.jpgグロトリアンの調律に行った。
グロトリアングランドピアノ GRTORIAN Cabinet192
納品したのは5年ほど前だろうか…。
今回の調律はちょっと期間が空いていた。
f64ea207.jpgにもかかわらず、ピッチ低下は0.5Hzくらいでユニゾンの変化も非常に少なかった。
いや~驚きました。こんなことは長い調律師経験でも珍しい…。
グロトリアンのコンストラクション(建造)が特に優れていることをあらためて実感した。
ホモジョナス響板によるトータルバランスもいいのだろうね。
クララ・シューマンとグロトリアンの出会いはドイツでは有名な話だそうで…。
c12c3b43.jpgクララ・シューマンはそれまでイギリス製のジョン・ブロードウッド・ピアノを使用していた。あるとき、フランクフルトのピアノ専門店を訪れた彼女は、店主に「入荷したばかりのピアノ」勧められた。最初彼女は弾こうとしなかった。
初めは手袋を右手だけ脱いで立ったまま弾いていたが、すぐ座りとめどなく弾き続け、「今からはこの楽器しか考えられません。」と告げ生涯GROTRIANピアノを弾いた。
最初に弾いたとされるピアノは保管されているそうだ。
95433228.jpgグロトリアンが目指している音作りは、「温かみのあるクリアな音色」(ダイナミックレンジの広さ)だそうで、有効弦長でない部分を共鳴させないことで音に柔らかさ(暖かさ)を持たせているようだ。

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