ベヒシュタイン アップライト組み立て ピアノが語ってくれたもの-その21

blog_import_501d3c51c523bピアノが語ってくれたもの-その21
ハンマーの選択だけでも分かっちゃう
Q.ハンマーの話しにもどりましょう。重量の違いで弦設計の特性とハンマーの相性のようなものが、具体的にありますでしょうか。
A. 以前述べた弦設計を思い出して下さい。ハイテンション型のピアノは弦の緊張度が高いわけですから、理想の接弦時間は若干短くなります。つまり、特に高音部のハンマーはローテンション形のピアノと比較すると小さく尖っていることでしょう。
ヨーロッパの優れたピアノ設計者は弦設計に合致したハンマー(重さ・硬さ・形状・ハンマーウッドの材質)を選択して注文を出しているようです。
これはあくまで一般論ですが、ハンマーウッドに白木材(シデ・白ブナ・カエデ等)を採用しているピアノはより明るく元気なアタック音を求めていると推測出来ます。小型ピアノによく採用されるようですね。
また、ウォルナット材やマホガニー材は深みのある柔らかい音になる傾向が強くなります。ですからこれらは、ボディーにゆとりのある大型ピアノに向くようですね。
Q.要するにピアノの中の部品の材質や形状には全て理由があってしかるべきわけですね。
A. そうです。理由を度外視して製造されたピアノは分かる人が見たらすぐ見抜けちゃうわけです。恐いですね。

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