20世紀初頭のベヒシュタイン&スタインウェイ その9 鍵盤
ベヒシュタインV-200 クラシック 1901年
スタインウェイA-188 クラロウォルナット6本脚 1902年
写真ではわかりにくいと思いますが、白鍵の前の部分の長さにも微妙な違いがある。
ベヒシュタインは49.5㎜
スタインウェイは48.5㎜と1㎜短く相対バランスでしてなんとなく黒鍵が長いような錯覚を起こす。
わずか1㎜というなかれ高速でシーソー運動する白鍵先端重量だから慣性モーメントの変化における特にタッチの戻り感はかなり違うのかもしれない。また、黒鍵との差異も少なくなるはずだ。鍵盤の材料も一見粗悪品に見えるくらいの柔らかく軽い木を使用している。当時の演奏家の要求に応えるべく見てくれより、瞬発力・反応優先で作られているのかもしれない。
ちなみに1876年製のプレイエルは46㎜
現在は約50㎜が多いようだ。
スタインウェイ ハンブルグ M-170 1924年製 象牙
ベヒシュタインM-180 1974年製 象牙
スタインウェイ ハンブルグ B-211 2010年製 アクリル
ベヒシュタイン B-160 2017年製 アクリル