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インハーモニシティー データ ピアノが語ってくれたもの-その15

blog_import_501d3c1cac827ピアノが語ってくれたもの-その15
弦設計が語るピアノキャラクター
Q.弦設計がメーカーのコンセプトとともに若干の変化があることは分かりました。具体的なデータがありますでしょうか?
A. 詳しくは述べませんが、インハーモニシティーは弦直径の2乗に比例し、弦長の4乗に反比例し、振動数の2乗に反比例するそうです。インハーモニシティーは弦メーカーの係数を方程式に当てはめことにより算出可能です。写真のデータを御覧ください。中央四角でかこってある部分は49a(低音から数えて49番目のKeyラの音で、国際基準ピッチが440Hzの鍵盤)のインハーモニシティーです。データのサンプルでは0.41セント~0.71セントの範囲でした。最高音の88c(一番右端のドの音)は14セント~20セントでした。すべて、手作業での計測ですから多少の誤差はあるかと思います。一般的にグランドがアップライトより高いようですね。
Q.メーカーのインハーモニシティーの違いは音色にどのような影響を与えるのでしょうか?
A.インハーモニシティーが高いと鋭い緊張感のある音色になります。低い場合は柔らかい音になります。私の耳で聞いた範囲ですが、49aの音が0.59セントの設計のピアノの音が最も自然体の音に感じました。この位置にはウィーン式アクションにルーツを持つベーゼンドルファーやザウター、ペトロフがあるようですね。サロンで身近に音楽を楽しむ時代の音づくりとも言えるかもしれません。また、ホールでのコンサートを目的としたスタインウェイとベヒシュタインは共にインハーモニシティーが高いようです。これは大ホールで多くの聴衆に聴かせるために多少緊張感の高い音づくりをしているようです。いわゆる遠鳴りのする音づくりを目指しているのでしょう。インハーモニシティーが高いと言うことは音に舞台化粧を施すようなものでしょう。ある程度の距離をおいて聴くとバランスが良い音色になるようです。逆にインハーモニシティーが低いピアノとして異色のブリュートナーが存在します。音色としては柔らかくまろやかで緊張感に欠ける音になります。このメーカーの所在地はバッハがカペルマイスター&オルガニストをしていたライプツィッヒですから、パイプオルガンの音色やチェンバロ的効果を求めているのかもしれませんね。

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