ピアノが語ってくれたものシリーズ ピアノの響板特性とハーモニー調律 その3
ヤマハU3タイプ
例えば、ヤマハアップライトピアノU3タイプを例にとって解説していきましょう。
U3タイプの響板f0は23Gと24G#あたりと思われます。
皆さん調律作業中に割り振りが終わり、低音側にoctaveで下がっていき交差巻線部に入って3音目の24G#に差し掛かったところでオクターブを合わせると高次部分音が合わず、高次部分音を合わせるとoctaveがしっくり来なくなる現象を経験されていることと思います。
そして24G#・23Gを過ぎて22F#からまたしっくりとくる感じになるご経験があったはずです。
この場合、24G#23GがU3タイプのf0に近いKeyで起こる響板特性(インハーモニシティー)の成せる業なのです。