Johann Grimm(初代)
◎1人の手工業職人が夢を描く
ヨハン・グリム(初代 1795年〜1845年))は、シュパイヒンゲンに生まれ、地元の教会で鍵盤楽器の構造に感銘を受け、ピアの製作者の道を志し、当時音楽の都であったウィーンに出てシュトライヒャーのもとで修行に励んだ。
ショトライヒャーはベートーベンにピアノ制作を依頼され、その師匠のシュタインのピアノはモーツァルトが絶賛し使用した。
1819年〜46年
◎ピアノ工房の設立
1819年にシュパイヒンゲンに戻りスクエアーピアノの製作を開始した。その品質の高さから一躍有名になり、彼のもとには多くの弟子たちが集まった。
Carl Sauter I(2代目)
1846年〜63年
◎工房から工場へ
グリム(初代)は、当時16歳の甥のカール・ザウター(2代目)を見習い職人として採用する。天分に恵まれたカールは、グリムの後継者となり、工房をピアノ工場へ拡張させる。
Johann Sauter(3代目)
◎アップライトフォルテピアノの製作へ
ヨハン・ザウター(3代目)は17歳で先代を引き継ぎ、アメリカの旅でピアノ製造技術に関する新しいヒントを持ち帰り、スクエアーピアノの製造ウエイトがアップライトピアノに移行していく。
Carl Sauter II(4代目)
◎苦難な時代の工場拡張
カール・ザウターII世(4代目)は、生産合理化と工場拡張に力を注いだ。優れたな品質と改良されたモデルは、ザウターの名をドイツ中に響き渡らせることとなった。
Hans Sauter(5代目)
◎ザウター社史の新世紀の始まり
音楽家、ピアノ製造技術者、そして発明家でもあったハンス・ザウター(5代目)は新技術と材料を取り入れる。その音と美しいデザインのモデルは、フランクフルトメッセで評判となり、海外にも輸出され、世界中で大盛況となった。1952年グランドピアノ、モデル160を開発し、総金箔塗のモデルはメッセに展示された。
Carl Sauter III
◎R2アクションの開発
ハンス(5代目)の弟で、ピアノ製造マイスターのカール・ザウターIII世は兄を引き継と、数々の革新を打ち出す。R2アクションのシリーズ化、基本モデルの大型化、高価なMシリーズの導入、さらに限定モデルの生産と魅力的なデザインモデルを実現させる。
Ulrich Sauter(現代)
◎創立196年 ウルリッヒ・ザウター(現代)はハンス(5代目)の息子になる。高級品市場への参入の為オーダーメイドデザインの導入が企業方針の中心になる。ザウターは世界で最も古い伝統を持つピアノ製造会社になる。
音色、タッチ、デザインに置いてピアニストの高い要求に十分応えるべき最高級ピアノを作ることに全力を傾け続けている。