新品の輸入(ヨーロッパ製)ピアノの価格 輸入ピアノ 総集編

DSC_0352・輸入(ヨーロッパ製)ピアノの価格が高い理由
 様々な理由がありますが、大きな理由は「人件費と材料費の高騰」です。ドイツでは労働者の生活保障の為に、毎年賃金を値上げしなければならないと法律で定められています。つまり同じモノをつくるにしても人件費は毎年増え続けるので、価格も上がり続けているのです。そして材料費の高騰は、プラスチックを使わず高級な天然素材で楽器を作るヨーロッパピアノメーカーならではの宿命と言えます。ヨーロッパスプルースやマホガニーといった多くのヨーロッパピアノで使われている木は、伐採の繰り返しにより近年では希少価値が高くなっています。
 しかしヨーロッパ製ピアノの価格が高い本当の理由は「作り手の一貫してぶれない信条」ではないでしょうか。コストを下げてもピアノは作れますが理想の音を追求することは出来ません。西洋音楽の歴史を偉大な音楽家と共に作ってきた、という芸術品としてのピアノ作り職人の誇りや魂を、ピアノ一台一台から感じられるのです。

IMG_3250・ヨーロッパピアノの販売価格の値上げ
例えばスタインウェイAはここ10年で36%も価格が上昇していることになります。ベヒシュタインやベーゼンドルファ、ペトロフ、グロトリアン、ザウター、etc…ヨーロッパを代表するメーカーも製造国のインフラや為替にも左右されますが、軒並み右肩上がりです。値上げの時期は毎年1月~3月が通例です。

IMG_0396・今後輸入ピアノの販売価格はどうなっていくのか
 ほぼ間違いなく値上げが続きます。スタインウェイAの例でいうと、同じ価格上昇率の場合10年後は1477万円になっている可能性があります。そんな価格の上がり続ける時代の中で「ピアノを選ぶ」時の判断基準の一つとして、耐用年数を考えてみるのも一つの方法です。ヨーロッパピアノの耐用年数は100年以上です。自動車が約5年、国産ピアノが約30年、日本の住宅が約37年、という事実を考えてみると、その歴然とした差に驚かされます。例えば1000万円のピアノ、自動車、家があった場合、それぞれの耐用年数に対する年あたり購入額は10万円、200万円、27万円となります。
 勿論100年間ピアノを弾き続ける人はほとんどいませんが、子、孫の世代へと一家の財産や形見として受け継ぐことも出来ますし、やむを得ず手放す際にも価値に見合った評価額が得られます。

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